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エアコンのDIY取り外しは爆発の危険!正しいポンプダウンの方法

エアコンのポンプダウン エアコン

エアコンの取り外しでは、ポンプダウンという作業が必要になります。
ポンプダウンとは、エアコンの配管内を流れている冷媒ガスを室外機に回収する作業のことです。

正しい知識がない状態でエアコンの取り外しを行えば、最悪の場合は室外機が爆発する可能性があります。

室外機の爆発は、死亡にもつながる重大事故です。実際に、素人工事による事故は起こっています。

そこで、この記事では、エアコン取り外しにおけるポンプダウンの正しい方法と注意点についてご紹介します。

エアコン室外機の爆発とは

室外機の爆発は、ほとんどの場合がポンプダウン時に起こります。なぜ室外機が爆発するのか、その仕組みについて知っておきましょう。

原因は作業手順の間違い

ポンプダウンを行なっている最中に、フレアナットを緩めることは厳禁です。

室外機のフレアナット

フレアナットを緩めた状態でポンプダウンを続けてしまうと、大量の空気が室外機内部のコンプレッサーに流れ込みます。その結果、過度な高圧状態となり、コンプレッサーが破裂してしまいます。

フレアナットを緩めて作業をしてしまう理由として、バルブキャップと間違えてしまうことが考えられます。バルブキャップは、フレアナットの真横にあり、ポンプダウン作業では取り外す必要があります。知識がなければ、どちらを緩めて良いかわからかもしれません。

ポンプダウン中に誤ってフレアナットを緩めてしまった場合は、速やかにエアコンを停止してください。

Point 「ポンプダウン中にフレアナットは緩めない!」

爆発威力は重大事故レベル

室外機内部コンプレッサーの爆発は、鉄やアルミを破砕するほどの威力があります。ポンプダウン中は室外機の真横にいることが多いので、爆発が起これば、重大な人身事故に繋がってしまいます。

事故を起こさないためにも、無理な取り外しはせずに専門業者に依頼しましょう。取り外しのみであれば5千円程度で施工可能な場合もあります。

正しいポンプダウンの方法

ポンプダウンは、ゲージマニホールドを使う方法と目視で行う方法の2つがあります。
この記事では、目視で行う方法についてご紹介します。正しい手順で行えば、ゲージマニホールドが無くても安全かつ簡単にポンプダウンは実施できます。

それではポンプダウンの方法について確認しましょう。

強制冷房運転を開始

ポンプダウンでは、まず初めに冷房運転を行います。エアコン本体に、強制冷房運転のボタンがありますので、冷房で運転させてください。強制冷房運転の方法については、各機種の説明書に記載があります。ネット上で閲覧が可能です。多くの機種では、エアコン本体に強制冷房運転のボタンとやり方について記載されています。

エアコンの点検

強制冷房運転の方法がわからない場合、リモコン操作にて最低温度で運転させても良いです。

エアコンの故障により冷房運転ができない場合は、ポンプダウンはできません。メーカーや業者に相談してください。

エアコンが作動したら、室外機のファンが回るまで待ちましょう。
室外機のファンが動かない場合は、ガス抜けやエアコンの故障が考えられます。その場合は、ポンプダウンはできませんので、メーカー等にご相談ください。

Point 「ポンプダウンは必ず冷房運転でなければいけない。」

冷媒ガスを室外機に回収

冷房運転が問題なくできたら、冷媒ガスを室外機に回収します。回収と聞くと専門的なイメージがありますが、実際には「閉じ込める」というニュアンスに近いです。

こちらも手順と目視確認が重要となりますので、間違いのないように行いましょう。

2分管のバルブを閉める

冷房運転をしたまま、室外機の2分管(細い方の銅管)を六角レンチを使って右回りに締めます。
2分管のバルブを閉めることで、冷媒ガスの送り出しを停止することになります。

冷媒ガスの回収作業

Point 「バルブは必ず2分管から締める」

ガスが回収されるまで待つ

受けがわ(3分管)のバルブは開いたままで、1〜5分ほど待ちます。この時間の差は、配管の長さに比例します。エアコンと室外機までの距離が短い(本体と室外機が同一階にある)場合には、1分ほどでガスを回収できます。

3分管のバルブを閉める

ガスの回収が済んだら、3分管のバルブを六角レンチを使って締めます。
これで冷媒ガスは室外機に閉じ込められ、ポンプダウンは終了となります。完了後は、すぐにエアコンの運転を停止して、電源プラグをコンセントから抜いておきましょう。

Point 「ポンプダウン完了後はすぐにエアコン停止!」
ポンプダウンまとめ
  • エアコンを強制冷房運転させる
  • 室外機の動作を確認する
  • 2分管のバルブを締める
  • ガスが回収されるまで1〜5分待つ
  • 3分管のバルブを締める
  • 強制冷房運転を停止させる

冷媒ガス回収チェック方法

正しい手順さえわかれば簡単なポンプダウンですが、きちんとガスが回収されているのか、確認を行う必要があります。

バルブコアでガス回収確認

冷媒ガスの回収チェックは、バルブコアの中にあるピン(通称虫ピン)を押すことで、確認することができます。
虫ピンを六角レンチ等で押してみて、冷媒ガスが噴き出してこなければ、問題なくガスが回収できています。

バルブコアのナット

虫ピン

もし、ガスが勢いよく噴き出してくる場合は、ガス回収ができていません。再度ポンプダウンをする必要があります。
ガスが残っていて、虫ピンが壊れている場合は、ガスが噴出し続けます。その場合はすぐにナットを締めましょう。(*要注意:冷媒ガスに触れると相当な痛みを伴います。直接触れないように注意が必要です。)

ポンプダウン時の禁止事項

最後に、ポンプダウン作業時の禁止事項について、改めてご案内しておきます。
爆発事故を起こさない為にも、作業手順は必ず守ってください。

作業中はその場から離れない

ポンプダウン作業時は、どんなことがあってもその場から離れてはいけません。
作業ミスの元になりかねませんので、完了するまでの間は集中して取り組みましょう。

フレアナットは決して緩めない

先ほどもお伝えしましたが、フレアナットを緩めるのはポンプダウンが終了し、エアコンの電源を切った後になります。
ポンプダウン中、フレアナットには決して触れてはいけません!

改めて、フレアナットの位置を確認しましょう。

室外機のフレアナット

無謀な取り外しは絶対にダメ

知識があいまいであったり、必要な道具が無いのであれば、無理はせずに業者に依頼をしましょう。取り外しだけであれば、数千円で施工してもらえます。

DIYでのエアコン取り外しは危険を伴います。安全に作業をする自信がないのであれば無理をせずにプロに相談!

まとめ

  • エアコンのDIY取り外しは危険を伴うので、決して無理に行わない
  • ポンプダウンの手順を間違えると、室外機が爆発する可能性がある
  • 自分でやるのが難しい場合や自信がないのであればプロに依頼する