エアコンクリーニングの作業手順は、業者によってそれぞれ異なります。
しかし、絶対に行うべき作業というものがあり、それは共通して順守されています。もし、その作業を省いてしまうと、最悪の場合、エアコンの故障や家財道具の破損を招いてしまいます。
- これからエアコンクリーニングで独立を目指そうと考えている
- 経験が浅く、作業に手こずったり、不具合を発生させてしまった事がある
- 作業完了後に不具合が出たが、原因がわからずに補償した事がある
このような方に向けた内容となっております。
作業手順とは、分解や洗浄のことだけではありません。何よりも重要なことは、準備段階にあります。
この記事では、エアコンクリーニングのプロが実際に行なっている作業手順についてご紹介します。
この記事を読んで、内容を実践することで、エアコンクリーニングの適切な作業手順を知る事ができ、不具合やクレームを大幅に減らすことができます。
必ず行うべき6つの手順
これからご紹介する6つの手順は、必ず行わなければいけない作業です。いくらベテランになったとしても、省略はできません。
事前の動作確認を行う
まずは事前の動作確認を行います。古いエアコンは劣化しているので、分解の際に簡単にパーツが折れてしまいます。製造から10年程経過している場合には、部品の取り寄せもできない可能性があるので、古いエアコンの洗浄は特に要注意です。
養生テープの前にマスキングテープを貼る
エアコン周りを汚染させないために、養生を行いますが、マスカーテープをそのまま壁や家財道具に貼ってしまうのは危険です。壁紙や塗装を剥がしてしまう恐れがあります。
そのため、マスカーテープを貼る前には、粘着力がさほど強くないマスキングテープを貼らなければいけません。
コンセントから電源プラグを抜く
分解作業を行う前には、必ず電源プラグを抜いてください。そのまま作業をしてしまうと、高い確率で不具合が発生します。漏電などの危険も伴いますので、忘れずに電源プラグは抜きましょう。設置端子にアース線が繋いである場合が、アース線も外します。
配線の取り回しとネジの位置を確認する
配線やネジの位置は可能な限り元の位置に戻す方が良いです。特に配線は、噛み込みなどにより断線する危険性があります。コネクターを外す前に、写真に収めておくなどして対策する必要があります。
基盤を取り外す、または養生する
基盤に水や異物が付着すると、故障の原因になります。基盤は可能な限り取り外すか、養生を徹底してください。
基盤以外にも、電装部に水がかかると不具合が発生します。
基盤やユニットは元の位置に戻す
基盤やユニットが元の位置に戻っていない状態でもエアコンは不具合が発生します。
例えば、お掃除ユニットのツメがしっかりとハマっていない状態では、昇降機能がついた前面パネルの動きに異常がでます。その他にも、お掃除ロボットがフィルターを巻き込んでしまうこともあり得ます。
不具合発生時の対処方法
エアコンクリーニングは、十分に注意をしていてもちょっとした事が原因で不具合が発生することがあります。
万が一不具合が発生した時の対処法についてもご紹介しておきます。
エラーコードを確認する
エアコンに不具合が起こった場合には、表面パネルに何かしらのアクションがおきます。
ランプが点滅していたり、アルファベットと数字が表示されていたりします。エアコンの説明書にエラーコードが記載されているので、確認して不具合の内容を確認してください。
エラーが表示される主な原因
- コネクターの差し忘れ、差し間違い
- コネクター、ケーブルの断線
- 基盤の破損、水滴の付着
- フィルターの取り付け不良
- ルーバーの取り付け不良
- 表面パネルの取り付け不良
再び分解して組み立て直す
エラーコードが出ていなくても、何かしらの不具合が発生することもあります。その場合は、再び分解をして異常がないか確認をしましょう。
エラー以外の不具合が発生する主な原因
- ユニット、基盤の取り付け不良
- ボルトの締め付け不良
- フィルター破損による巻き込み
- 部品のつけ忘れ、つけ間違い
メーカーの出張修理を頼む
自分で解決できないと判断した場合には、速やかにメーカーの出張修理を頼んだ方が良いです。
気をつけて作業していてもエラーが発生することはあります。正直にお客様に伝えて補償を行いましょう。
まとめ
- エアコンクリーニングの作業手順は必ず守る
- 作業はスピードより正確性を重視する
- 万が一不具合が発生しても落ち着いて対処する